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ちりはつもれど ちりぬるを

本の形式

最近、色々と本を読むようになった。色々と言っても読んでる本は、コンピュータサイエンス、経済学、哲学、認知心理学あたりでジャンルは偏ってはいる。前回このくらいの量の活字(月に3~4冊)に触れていたのは、たぶん10年とかそのくらい前の話で、随分と長いこと本を読んでなかったと思う。

  • 本の媒体は、紙にするか電子書籍にするか、電子書籍もリフローが良いのか、固定レイアウトが良いのか(どの形式で買うか)のポリシーが決まらなくて、ちょっと前までは「取り敢えず紙の本買っておくか」という考えでいた。ようやく最近になってある程度方針が定まって来た。
  • まず第一に、技術書は紙の本一択とした。
    • まず幾つか固定レイアウトやリフロー版を読んでみて、リフロー版ではどうにも読み辛くて、もっと読みやすくならないものかと試行錯誤してみても、どうにもならなかった。
    • リフロー版で技術書を読んでると、図表のあるページとその解説部分が"別ページ"として描画されてしまう。そうなると行ったり来たりが面倒だった。また、プログラミングコードが記載されている場合は、フォントとサイズ、そして意味不明な箇所で改行が入ってしまって、その読みづらさは非常にストレスの貯まるものだった。例えるなら、30行で改行を入れているメールをスマフォの画面で読んだときに、中途半端な箇所で改行が入って読みづらい、というな感じ。
    • 加えて、読み終わった後に、特定の場所をパッと読み返そうとするとき非常にやりづらかった。電子書籍なのだから、検索できるから平気だろうと思ってたが、後から読み直すときはそもそも記憶が曖昧なので、適切な検索ワードが思い浮かばないからストレスとなる。あの記述がどのあたりに書いてあったかっていうのは、紙の本では大凡のページ位置も感覚で把握できるが、電子書籍だとそうもいかず探しずらかった。場所が全く見当がつかなくても、紙の本だと電子書籍では不可能な速さでパラパラとめくれるし、雰囲気で見つかったりする。
    • という訳で、嵩張ってしまって持ち運んだりは出来ない不便さはありつつ、技術書は紙の本で読むことにした。
  • 次に技術書以外の本は、こちらも電子書籍で読んでみたり、紙の本で読んでみたりした結果、リフローの電子書籍の方が良いかなという結論に至った。
    • 経済学はともかく、特定のテーマについて筆者の意見が書かれている類の本は、結局のところ本筋が分かれば良くて、つまり要約が出来ればよくて、であればリフロー版のハイライト機能を使って、論の組み立ての骨子となる部分をハイライトしておいて、読み終わった後にそれらをくっ付ければ、本の要約が完成させられ便利なのに気づいた。技術書についてもハイライト機能で同様に出来るのでは?とは思ってやってみたが、どうにも馴染めなかった。
  • Kindleで売られている技術書は、たまに50%オフ等のセールをやっていて羨ましいけど、どうしても紙ではないと読みづらいので、セールが活用できずぐぬぬとなってしまう。たくさん買おうとすると安い方が良いのだけど・・・。一度だけ、半額で買ったしというメリットにある程度の読みづらさには目をつむれるのでは?という考えでリフロー版の技術書を買っては見たものの、やっぱり読みづらさのストレスが大きくて、半額のメリットはほぼなかった。結局、紙の本で買い直して、余計な出費になってしまったケースもある。
  • ただ、リフロー版の読みづらさって、Kindleアプリの作りやデバイスの画面サイズ、そしてフォントに依存する所が大きいはずなので、将来的にアプリの作りが改善してくれればどうにかなるのかもしれない。結局、中身はHTMLだろ?という印象があるので、CSSやらの調整具合によって如何様にもなるのではという気持ち。とはいえ、その兆しは全く見られない。

技術書は紙の本で買うという方針にしたはいいものの、いつの日か引っ越すときに数百冊の本を目の前にして、どうしてこんなことにと後悔する日も来るかもれない。