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ちりはつもれど ちりぬるを

読んだ本の話

8月に入って読んだ本の話。

2年以上前に購入して序章を読んだまま、本棚に眠っていた。買って積んである技術本をそっちのけで、この本が気になってしまって一気読みをした。2年間も寝かせておいたせいかどうかは分からないが、良い小説を読み終えたようなときと同じような心地よい満足感が得られた。

第一部で、言語が持つ役割と効能について説明を行い、第二部でその機能を前提に人がどう思考して、行動をしているのかについて分析した本。

いまの日本の経済について背景を分かりやすく解説しようと試みた本。なんとなくMMT周りで調べてたら見つかったので、買って読んでみた。MMTでお金をがんがん刷ってしまえばよいというよく見かける話について納得できてなかったので、そういう部分の説明が知りたかった。ところどころのロジックにはハテナマークが浮かんだが、概ねそういうことなのかという納得はいった。

こういう類の分かりやすさに重点を置いている本は、子細を削ぎ落として書いているもんだから、読んでみて”なんとなく分かった気”にさせるのが目的だろう。きっかけとしては重要な役割があり、存在意義があって良いのだろうが、何かを知った気になってしまう罠があるのもまた然り。とはいえ、自分の今の知らなきゃいけない要素(コンピュータサイエンスとか)と比べて、この経済学周りの知識を知ることが、果たしてそう重要かどうか。ので、この周辺は一旦おいておいて、また面白そうな本があれば、読む程度にしておきたい。